俺の祖母方の実家は旧家だったらしく、面白い話も良く聞いた。
その中から、怖くはないが不思議な話をしたいと思います。
親父が子供だった頃、まだ祖母の実家は取り壊されずに残っていた。
古くて大きな家で、天井がなく、代わりに蚕を育てる蚕棚があって、
時期になると蚕が桑の葉を食べるムシャムシャという音が聞こえるくらいだったそうだ。
大きな神棚もあり、座敷稲荷を奉った部屋もあったが、
親父はその座敷稲荷の部屋が嫌いだったらしい。
理由を聞くと「馬鹿にされたから」と親父は答えた。
詳しく聞くと、語ってくれた。
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