以前勤めていた会社の近所にあった町工場で起こった話。
年末も近いある日、樹脂と着色剤などを混ぜる仕事をしているその町工場では、
何台もあるミキサーの年末大掃除をしていた。
ミキサーと言ってもさすがに専門の工場だから、
容量2000リッターなんていう巨大なものも設置されていて、
そういうミキサーの大掃除というのは、人がそのミキサーの筒の中に入ってやる。
その装置はヘンシェルミキサーといって、金属製のがっちり分厚い筒の中で、
筒の内径すれすれの大きさのステンレス製のスクリュー羽根が毎分数百回転する構造。
俺は機械に詳しくないんで、ひょっとしたら勘違いがあるかもしれないが、
しかし要するに、そういう感じの人がすっぽり入れる強力ミキサーがあったわけだ。
【幽霊よりも怖い町工場】の続きを読む