私の地元は自殺の名所で有名(?)な三国東尋坊なのですが、
親戚のおじさんがそこで消防団に入っていました。
消防団と言っても火事を消しに出るよりは、
東尋坊からの飛び込み自殺死体を引き上げる方が多かったみたいです。

今はどうか知らないけど、以前は水死体を引き上げるときは、
ロープや網などの道具を使わずに手で遺体を掴んで引っ張り上げていたそうです。
入水自殺の遺体は水を含んでぶくぶくにふくらんでいて、
引き上げようと掴んだ所は、毛穴から傷口から、水分が噴き出てくるそうです。
入水してかなり時間が経ってから発見された水死体なんかは、
掴んだ部分の皮膚や肉が、ずるりと取れてしまうと言っていました。




ある時、また飛び込みの水死体があがりました。
頭髪は半分抜け落ちてスカスカ。
顔も体もぶくぶくに変形していて、相当時間の経っている遺体でした。
おじさんは遺体の腕を掴んで引き上げようとしましたが、
ずるっと肉がはがれて、腕が取れてしまったそうです。
遺体を、引き上げたその夜、遺体がおじさんの家に来たそうです。
遺体というか、遺体の主、というか…。

「左腕、ください」

ずぶ濡れの女の人だったそうです。

「左腕返してください」

女の人にそう言われたおじさんは、なんだか腹が立ってきて

「んなもん、のうなって(なくなって)しもたわぃ!
 勝手に自殺しおってからに人様に迷惑かけよって、バカモンが!
 体が上がっただけでもありがたいと思いや!
 出歩けるんやったら今から親御さんとこ行って土下座してこい!」

と怒鳴りちらしたそうです。
女の人はそのまま消えたそうです。

この話、おじさんの家に新年の挨拶に行った時に聞きました。
新年早々笑いながらグロい話をするおじさんが洒落にならん;



【引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?part26】