大学時代の話。

風邪で高熱にうなされてたんだけど、
その日休むと美術の単位を落としてしまうので必死の思いで学校に行った。

その日は裸婦像のデッサンで、半ば朦朧としながらペンを走らせた。
で、だいぶ描きあがった頃、後ろから覗き込んだ教授が一言、
「お前、コリャなんだ。」

ハッとして見直してみれば、そこに描かれてるのは上から見下ろした姿の女性像。
やや見上げるこの位置からは描けるはずの無いアングル。
しかし自分では間違いなく目に見えてるものを写していたはずだった。
つまり何が言いたいかというと、

俺 は 半 分 逝 っ て い た 。

「幽体離脱してました。」
教授にはそれで納得していただきました。
当方美術評価はA。
決してデッサン狂いだったわけではなく
そんなレベルでもありませんでした。 


【引用元:不可解な体験、謎な話~enigma~ part9】