最近聞いた話。

ある日、A子は授業中に携帯で出会い系の2ショットチャットをしていたんだって。
出会いや金目当てじゃなく、ただ、退屈な授業の暇つぶしに。
2ショットチャットで猥褻な会話をして、喜ぶオッサンどもがほとんどで、
そいつらをからかって、5分ごとに相手を変えて遊んでいたらしい。
すると何人目か、自称・占い師32才という男が出て来たらしい。
その男は他の奴と違い、自己紹介から始まり、猥談は全くせず、
世の中で起きている事件、事故の話題ばかりで、
A子は『こいつも他の奴と一緒で内心は変な事考えているんだろ?』
と思い、強引に話を猥談に持って行った。すると、その男は
「A子さんは心に闇を抱えている。
 その闇はやがてあなたの人格を奪い、破壊へと導く。」
などと言い出した 。
A子は何か腹がたって来て、「きもい」「まじめに働け!糞親父!」等、
誹謗中傷を始めた。
すると、しばらく相手は書き込みをしてこなかったが、3分後に
「あまり調子に乗らない方がいい。私にはすべてわかるから。」
とその占い師からの書き込み。
A子は益々荒れて、尚も挑発的な事を書き込んだ。

その間、また占い師の書き込みは無くなり、5分ほどたっても応答が無いので
A子は携帯を切ろうとしたが、最後に更新してみると
「少しずつわかりました。あなたのことが。」
と占い師の書き込みが。
A子は気持ち悪くなり携帯を(パケット通信を)切った。

授業も終わり、休み時間は仲間とその話題で盛り上がった。仲間は
「次の授業、みんなでそのサイトいって占い師見つけてからかおうよ!」
という話になり、次の授業が始まった。
A子は早速、携帯で先程のサイトにアクセスし、2ショット掲示板に向かった。
携帯の画面を見た瞬間、A子は凍りついた。
掲示板のスレに
『32歳♂・占い師です。○●県○○A子さん専用部屋』とスレが立っていた。
A子は先程、占い師に名前も嘘をついていたし、ましてや県名など教えていない。
一瞬、仲間の誰かの悪戯かとも思ったが、
授業開始早々にスレが立ち上がっていることから、そうも考えられない。
すると携帯に先程の仲間達からのメールが入って来た。
仲間達は皆、『アクセスしたんだけど、A子のスレたってない?!』
『あれってA子のスレ?』
と、仲間達も不気味がっていた。

A子はとりあえず、そのスレを覗いてみた。
書き込みはスレ主の1件だけで
『このスレは心に闇を持つ○県○市在住A子・17歳♀さんの治療を目的としたスレです。
 A子さん以外の書き込みは禁止!』
と。
A子は驚いた。教えてもいない年齢まで・・
すると又、仲間からメールが入って来た。
『A子やばいぢゃん!なんか全部バレてね?』
『あんた住所とか教えたん?!』
『せっかく専用スレ設けたんだからロムってないで書き込んでね(^-^)A子さん』

!!

仲間からのメールに紛れて、知らないアドレスからメールが!
しかもどう考えても占い師からのメールが!

A子は恐怖とパニックで慌てて携帯電源を切った。

その授業が終わり、休み時間、A子の机に仲間達が一斉に集まって来た。
『なにあれ?A子めちゃやばいぢゃん!』
『どーして本名とか言っちゃったの?』
A子は『私、何にも教えてないし!てか、あいつからメール来たし!』と
半泣きになり仲間に携帯に入って来たメールを見せた。
仲間達も一気にビビりだし、
『ぜってーこの占い師やばいよ!とりあえずこのアド拒否っときな!』と言い、
拒否設定を仲間の一人がやりだした。
と、その時にメール着信、占い師のアドレスから。
思わず『うわっ!』と仲間は携帯を床に落とした。
A子は慌てて携帯を拾い、メールを開いた。

件名
調子に乗りすぎたね、A子ちゃん(^o^)/

本題
○○女子高って進学校なんだね。A子ちゃん賢いんだ。
一日も早くA子ちゃんに取り巻く闇を掃ってあげなきゃね。

A子は震え出した。
学校名までバレている!一体何故?
占い師が来るかも?!

仲間達もメールを見て『ちょっとこれマヂやばくない?警察に言えば?』
と言ったが、A子は自分にも非がある為それは出来ないといい、泣き出した。

次の授業中、A子は携帯の電源を切り、ずっと顔を伏せ、恐怖に怯えていた。

仲間のB美は、どうしても真相が気になり
(いくら占い師だからってネットで名前ー住所がわかるのか?)
また、例のサイトにアクセスした。
するとA子専用スレッドの書き込みが(10)になっていた。
早速、見てみると、書き込みはすべて占い師で
『A子さん。調子に乗りすぎましたね。』
『A子さーん。書き込んでね。』
『A子さん。さっきまでの威勢はどーしたの?』
『A子さん、悩み事聞くよ?』
『A子さん、携帯の電源入れて!』
『A子さん!せっかく電話かけてるのに!』
『A子の携帯テレビ電話できるよね?』
『A子、今日は何時に帰る』
『A子、迎えに行っていい?(^o^)o』

と、何やらストーカーのような内容。
しかも携帯番号、機種までもがバレているような内容の書き込みだった。
これにはB美も驚き、さすがに何も書き込まずに接続を切った。

仲間のC、Dも書き込みを見ていて、恐怖を覚え、
とりあえず今日は早退しようと言う事になり、四人で昼休みに早退した。
A子は占い師が家まで来るかもしれないと言う恐怖心から
一番仲の良いCの家に泊めてくれと言った。
Cは快く引き受け、一旦A子の家に着替えを取りに帰り、Cの家に行った。
Cの家に着いてから、CはA子に占い師の事を忘れさせる為に
お笑い系の番組ばかりをかけて、一切占い師の話をしなかった。
A子も占い師の話は一切せず、ただテレビを見つめていた。

夜になってCの家族と共に晩飯を食べながらお笑い番組を見ていたら、
Cの家の電話が鳴った。
A子とCは一瞬、脳裏に占い師の事がよぎり、固まった。
電話にはCの母親が出た。
その様子をA子とCは固唾を飲んで見つめていると
『A子ちゃん。お母さんから電話よ!』
と。
張り詰めていた緊張感がほぐれた。
A子は携帯電源を切りっぱなしにしているから、
A子の母が、A子が嘘をついて男と外泊では?と疑って、
本当にCの家にいるか確認の電話をしてきたらしい。
A子はCの母親から受話器を受け取り、少しだるそうに
『なにー?』といった。
すると聞き慣れない女?の声で

『ビビって逃げてんぢゃねーよ。』


話はこんな感じなんだけど、その電話以来、A子は精神的におかしくなって、
ヒッキーになったらしい。


【引用元:死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?part126】